2012年2月28日火曜日

(5)分割(手入れ1)と温度について:麹の作り方

7:00(28日)分割

おはようございます。室入れから21時間。分割に入りました。温度は45°Cになっています。

(下の写真)昨日くるんでおいた布は水分でじっとりしています。開けるとゆげがもわぁ〜っと立ち上って、麹の香りがしています。米はところどころ白くなって菌が育ってきているのが解ります。

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塊になってきている米を丁寧にほぐして、2つないし3つに分けます。分ける理由は厚さを平均に、しかもある程度の薄さにすることで均一に発酵しやすくするためです。水分の放出、温度管理も関係します。

昔ながらの麹屋さんは、30cm×60cm×5cmくらいの木箱を大量に重ねて、地下の室で麹を育てていきますが、私は引き続きスチコンを使いますので、穴あきのホテルパン(2/3サイズ)に布を敷いて米をくるみ保温します。今回は3.75kgの米ですが、普段の7.5kg(5升)の時は3つに分割します。家庭でやる場合、ポリの角型の容器でも構わないと思いますが、後述の水分に注意してください。

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私が注意しているのは水分の抜けです。これから発酵が進むにつれ米から発熱と共に大量の水分を放出するようになります。特に下に逃げる水分を吸収出来ないとつゆが溜まります。米が濡れた状態は厳禁で、下の布は厚めに入れておきます。タオルのようなものを入れることもあります。
昔のような木箱の厚みを考えると私の場合の米の高さは10cm位になりますので、本来もう少し薄いほうがいいかもしれませんがこれで対応しています。
当然水分は上からも逃げます。スチコンは保水状態を保つ設計なのでくるんだ生地の上には何もかぶせません。ポリ容器でやる場合は蒸気が逃げるように密封はしないでください。

再度室入れです。品温は28°C・室の温度は35°C。

温度について

(実際に作らないかたにはあまり関係ありません)
麹に任せるくらいに解り合えればいいのですが、私はまだそこまでいかず、どうしても心配です。
昨日、室温度を35°C固定と言いましたが、どうやら今回の麹は暴走気味です。 室入れ後直ぐに2度上がり、さらに上昇が見られたので30°Cで管理することにしました。夜中の10時くらいに35°Cを示していて帰宅する関係で35°Cに上げてみたのですが、今朝出勤してみると45°C。私としては上げすぎです。
過去に47°Cまで上げたこともありますが、42〜43°Cを上限の目安にしています。

「手入れ」というのは、固まった麹をほぐして均一にすることと、冷却が目的です。パンのパンチ(ガス抜き)や蕎麦の差し水と似ていると思います。一旦冷やすことで次の活性化を促すような感じです。但し、冷却については、ただ温度が下がれば良いというものではなく、広げて水蒸気を抜くようにすることが大切です。そのため湯気が立つ温度の時にあおってやります。表面は直ぐに冷えてべたつきます。冷やし過ぎもよくありません。再びまとめた時に30°Cになるように加減します。

この後、様子を見ながら4〜6時間経って再び40°Cくらいに上昇するよう観察し、2回目の手入れ(攪拌)を行う予定です。